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電車のデザインも凄い [雑感]





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現役を引退すると電車、バスなどで移動することもめっきり減った。

昨日、久しぶりに電車に乗った。通勤時間帯は過ぎたとはいえ平日なので座れるほど空いてはいなかった。


 馬上・ 枕上・厠上(欧陽脩の三上)でよき考えが生まれるというのは、中国のことわざということですが、馬上ならずとも、電車内もいろいろ考えを巡らすにはおいらにはむいているのかもしれない。

 いまでも職業柄が抜けていないのか、何を見ても良くできている部分とそうでない部分を値踏みしながら時間をつぶしたりしている。昨日も電車の内装などを見ていて気が付いた。
最近の電車は外観のデザインも凄く洗練されてきたが、内装も凄い。

昔のそれは各製造担当の会社で作ったユニットをその場所に組み付けたものが多かったが、この業界の垣根を越えて2つ以上のユニットを一体化するとかで部品間の雑な要素が減少し、部品点数の減少でシンプルに見えてきた。

 この考え方はVAとかVEとか呼ばれるものと共通した思考だ。
VA=Value Analysis  /  VE=Value Engineering で、ともに顧客に対して提供している付加価値を向上させるための分析手法となる。

VEは、1947年に米国GE社にて開発され、1960年頃から日本に導入された。
あらゆる業種で活用されるようになり、顧客満足の高い、価値ある新製品の開発、既存製品の改善、業務の改善、さらに小集団活動にも導入され、企業体質の強化と収益力の増強に役立っています。

VEの公式
V(value価値)=F(function機能)/C(cost価格)   Fが分子、Cが分母の分数

公式の概念を頭にたたき込んで基本ステップに沿って部品ごと、ユニットごとに解析し最適化する技術手法です。
V(価値)を上げるためには
    1.C(価格)をそのままにしてF(機能)を上げる
    2.F(機能)をそのままにしてC(価格)を下げる
    3.F(機能)を上げてC(価格)を下げる
    4.C(価格)を上げてF(機能)を価格以上に上げる

 電車の車内で目に見える部分で一番目立つのはアルミニウムの押し出し加工品だ。
これを採用することでいくつかの部品の一体化と車両の軽量化などをはかっているようだ。
見える箇所だけでも興味深いが見えない箇所にもいろいろあるだろうと思うと、それだけで楽しくなる。

しかし、アルミニウムは鉱石から製錬する段階で大量の電力を消費する。

 環境負荷を測る技術手法の一つに LCA (Life Cycle Assessment:=ライフサイクルアセスメント)がある。
この評価では同じ金属材料でも材料生成段階で大量のエネルギーを消費しない鉄鋼の方がはるかに環境負荷が低い。という考え方がベースになる。

アルミニウム材料の採用は耐久性、加工性、美観、軽量などの総合的な観点で決まったものだと思う。

LCA=(ウィキペディアより)個別の商品の製造、輸送、販売、使用、廃棄、再利用までの各段階における環境負荷を明らかにし、その改善策をステークホルダーと伴に議論し検討する。また、このような環境負荷の少ない商品の開発や設計については特に、『環境配慮設計』と呼ばれ、「環境工学」の一分野にもなっている。
また、代替製品や新製品の環境負荷を、既存の製品と比較し、より環境負荷の少ない製品、サービスへの切り替えを行う意思決定のツールでもある。

<すでに多くのメーカーから対象製品が発売され、評価値なども公開されている>
<例えば洗濯機を構成する部品の材料がどこで採掘された素材をどこで生成しどこで加工したか、組み立てや物流に使用するエネルギー、製品の想定寿命で使用される水、洗剤、電力量などの総量、リサイクルに要するエネルギーなど、製品の生涯で排出される環境負荷を定量化する手法>

ここへ来て、おいらの思考は違う方に向かった。

原発だ。
これをベース電源として採用するに至ったメリットは
安定した発電
安価な発電コスト
CO2排出の少ない環境負荷の最小化

などだろうが、LCAを適用しての評価をどなたかされたのであろうか?
たぶん、ウラン燃料などの環境負荷データベースはないと思うが、おそらくは他の発電方式との比較で、生涯CO2排出量や環境負荷は最大になるのではないだろうかなと妄想している。

ものの価値はいろいろな側面から評価されるべきであると感じた瞬間だった。

あっ、そろそろ乗り換えの駅に到着した。




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