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思い出のカメラ(3) [カメラ]





フジペット
 おいらが小学生高学年だったころの話。戦後の混乱もおさまって徐々に豊かになってきたころだった。子どもだってクリエイティブな本性に目覚め、ある人は写真なんか撮ってみたいと思っても不思議ではなかった。

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 そんなタイミングで「フジペット」は生まれた(1957年)。当時のテレビコマーシャルではっきりしないが、モデルっぽい男児がシャッターを1,2と押して写真を撮る姿を見てとても衝撃を覚えた。

このカメラを手に入れることは叶わなかったが、過日知人宅を訪問したときにこのカメラを見かけた。
ここに掲載した写真は知人宅で撮影させていただいた。(ありがとうございました)

 一目でこのカメラが「フジペット」であることがわかる。あの特徴的な丸形のファインダーとレンズの左右に配された三角形のレバーだった。
富士フイルム社がフィルムの拡販を推進するために、簡単シンプルをコンセプトに発売した。
ここまでシンプルで基本的特徴を形態化したデザインはとても素晴らしい。

こうした製品が日本の生活レベルを向上させたことは間違いないといっていいだろう。

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 当時は35ミリ(135フィルム)はあったらしいが、まだロールフィルム(120)(ブローニーフィルム)が主流だったのだろうか、このカメラはロールフィルムを使用した6╳6版カメラのようだ。
生フィルムを裏紙とともにリールに巻き取り、使用するときに巻き取りがほどけないようにした紙テープを取り去り、カメラに装填する。
35ミリフィルムに比べると装填失敗の確率は格段に高いと思われる。
なんと言っても固定用の紙テープをとった後、あっとうっかりフィルムを落としでもしたら、裏紙がほどければそれでフィルムが感光してお釈迦になった。

子どもにこんな高度な操作が可能だったのか、おいらは使った経験がないのでわからない。
最近のデジカメとの比較すると、これが同じ目的をもって作られたカメラという製品かと思うほど異なるという点がとても興味深い。

このカメラは「FUJIFILM SQUARE」の写真歴史博物館にも大切に誇らしく、ガラスケース内に展示してありました。





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タグ:カメラ
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