はじめてのモーターバイク [雑感]
HONDA製品アーカイブより
はじめてのモーターバイク
おいらがはじめて、自分の意志で自由に操縦した自転車を手に入れたのは小学校1、2年生のころだっただろうか。当時の自転車は補助輪なんて付いていなかったので、自転車乗りをどのように練習し、運転技術を習得したのか覚えていない。
で、モーターバイク(当時はオートバイって言っていた)にはじめて接したのは中学2年のころだと記憶している。(もちろん免許証をとるまでの年齢以下で無免許ってやつだ)
同級生の実家が農家でそのバイクを所有していた。
その友だちを含めて3人で、そのバイク(確かヤマグチ号50cc)を引いて近所の女子高のグランドに運んだ。
もちろん簡単にグランドには入れないが、記憶にはないが、とにかく入って楕円のトラックのあるところで、一応の操作法や乗り方など聞いたんだろう。
自転車は乗っていたが、アクセルグリップやクラッチレバーやシフトペダル、ブレーキペダルなどはどれも自転車にはないものだ。
キックペダルを踏み込んで、エンジンを始動して、ドキドキがクライマックスに。
クラッチレバーを握ってシフトペダルを踏み込んでローギアに入れて、アクセルをちょっとふかしてクラッチレバーを静かに放すと見事に走り出す。
たぶんシフトアップなどしながら楕円トラックを廻る。
どれほど過ぎたのか、直線からコーナーに入るところで、我に返った瞬間にブレーキをかける方法が頭の中を廻った。忘れた。
どれほど過ぎたのか、直線からコーナーに入るところで、我に返った瞬間にブレーキをかける方法が頭の中を廻った。忘れた。
コーナーが目の前に迫ってきているが、ブレーキをかけられない。
コーナーを曲がることなくコースの外にある溝に落ちた。
この一連の目の前の光景がスローモーションの映像となって展開される。
気が付くと溝の中に突っ込んでいた自分に気が付いた。
モーターバイクは無事だった。おいらも無事だった。
気が付くと溝の中に突っ込んでいた自分に気が付いた。
モーターバイクは無事だった。おいらも無事だった。
でも履いていたズボンが見事に割けていた。
「自転車を自由に扱うのは楽しいが、モーターバイクの拡大されたパワーを自由に扱う楽しさには及ばない」と目覚めてしまった瞬間だったのだろうか。
その後、16歳になって間もなく原動機付き自転車第一種という排気量50cc以下のモータバイクの運転免許書を手に入れた。
(実技試験がなくて、学科試験のみでとれた)
それで両親に頼んで中古の「ホンダスポーツカブC110」(冒頭の写真)を手に入れた。
このスポーツカブはスペックデータによれば最高速度85km/hとある。
まさに夢のような数値だ。考えるだけで、ドキがムネムネしてくる。
このスピードはまさにいま手の中にあるんだ。(法定速度は30km/h)
実際は60km/hくらいで走行中にシリンダーとピストンが焼き付いてしまった。
それでシリンダーを分解して、町のボーリング業者に持ち込んでボーリングしてもらった。
いまではボーリングする車など聞いたことがないが、当時はある程度の走行距離に達するとシリンダーを僅かに削って新しい状態にしたもので、町にそのような加工業者が開業していた。
ピストンやピストンリングはオートパーツ屋(つくも商会だったかな)で購入できた。
来店するほとんどの人は自動車修理工場の工員らしく、油にまみれたつなぎを着ていた。
でも、ちょっと場違いな高校生にも普通に販売してもらえた。
組み上げて、エンジンを始動するとオイルがシリンダーヘッドの部分から溢れ出た。
オーリングっていうやつをどこかに落としてそのまま組み立てたためだった。
いろいろ工夫しながら分解、組み立てを繰り返し、その面白さにもはまった。
いま、車もモーターバイクも電子化が進み、素人が見よう見まねでいじることが難しくなった。
こんな楽しみを奪ってしまってはいけないのではないだろうか。
もちろんモーターバイクや車のだけの問題ではなく、ガレージや物置小屋などの物理的スペースもなくなったことも大きい。
そうやってマニアから企業化が始まることだってあるんだ。
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DANKAI_Gen さん
どうもご無沙汰してます。
>こんな楽しみを奪ってしまってはいけないのではないだろうか。
私も色々と思うところがありますねぇ。
今や車やバイクに興味を持っている若者は皆無ですよ。
私の場合、エンジンを主軸で考えるとUコンから始まりラジコン、バイク(原チャ)、車。自然になんでエンジンは回るのかわかったような気がします。壊れることもあるのでDIYで修理もしますし、チューニングもします。
周りのみんなも同じ感じだったんだけどなぁ…
by ito (2014-10-20 18:47)
ito様 ご無沙汰しています。お懐かしいお名前でコメントいただき、びっくりしました。
人間には力を発生させるものへのあこがれがあるように思う。とくにエンジンなんて聞くと、どうなっているんだろう。さらにパワーアップできるのでは。と創意工夫してみたくなるのではないだろうか。
この気持ち大切だよね。幾つになっても。
これからもお元気でご活躍を
by DANKAI_Gen (2014-10-20 19:13)