むかしは、農業を営む家族が多く、大きな茅葺き屋根の旧家もそれほど珍しくもなく見ることができた。
窓が少なく、暗い感じだが自然に寄り添った姿が好きだった。
いま、このような建物を見ることは少なくなり、ましてや家屋内を見るとなると特別な施設に出向かないといけない。
ネット内をぶらぶらしていたら、こんな建屋が公開されていることを知った。
それは、実籾本郷公園(千葉県習志野市)にあった。
近くの街道は何回も行き来したが、公園の存在は知らなかった。
公園に到着すると建物はすぐに見つかった。
ワクワクしてきた。
大きな家だ。
平日の昼ごろであったので、誰もいない中を見て回った。
手入れの行き届いた美しいもので、今すぐにも住めそうなところだ。
この建物はリーフレットによると
平成17年(2005)3月29日千葉県指定有形文化財指定
旧鴇田家住宅は、享保12年(1727)から翌13年にかけて東金(御成=おなり)街道沿いに建築され。江戸時代に実籾村の名主をつとめた鴇田家の住宅として、平成3年(1991)まで使用されていました。平成12年10月にはほぼ建築当初の姿で移築復原され、同年11月に開館しました。
L字型に曲がった母屋は、かつて東北地方に多く分布していた「曲屋」であり、東関東ではきわめて珍しい建築様式です。また、この住宅は、身分の高い人が来訪した時に使う「玄関」や、その供の者が待機した「供待ち部屋」、江戸時代の民家としては貴重な客便所など、名主の家にふさわしい特色を伝えています。
「土間」では民具を展示し、午前中はかまどで火を焚いております。
主庭「上宿庭(じょうじゅくてい)」では、水琴窟が奏でる安らぎの音色と、四季を彩るイロハモミジやロウバイ、サンシュユなどの植物をお楽しみいただけます。
公園内には大きな池があって、長いレンズとカメラを持った方がいたので、カワセミですかって聞いた。
そんなんだが、最近は出ていないということだった。
池の中から小さい止まり木が出ていていかにもカワセミが止まりそうだった。
また公園に隣接する田んぼには、ほたる野なるものもあって自然を近い存在として感じられるいいところだった。
色々な季節に再訪したいと思った。