おいらの世代の多くは、自由とパワーの象徴だった自動車に憧れた。
自動車の全てを知ることで、より親密な関係を築こうとした。
雑誌も多数発刊されて、知識は豊富にあったかもしれない。
昨今、若者の車離れが加速していると聞く。
生活様式が多様化して、象徴的存在の力が衰えたのか。
むかしは良かったとも言えないけど、いいものはいいんだと言う姿勢も大切だと思う。
おいらの世代には懐かしいと思える自動車がリストアされて展示されていると言うスペースが台場にあると言う。
それも無料で公開している。
おいら達にうってつけの場所じゃないかっと言うことで、いつものおじさん3人組で出かけた。
東京テレポート駅にほど近いビル内にそれはあった。
エリア内の入り口に黄色のダイハツミゼットが出迎えてくれた。この商用車は爆発的に売れたんじゃないだろうか。
テレビの人気番組で、大村崑さんが丁稚姿でミゼットを連呼していたCMを思い出す。
赤いメッサーシュミットにも目がクギ付けになった。
モンゴルまつりの時に久しぶりに再会を果たしたSさんが、そのむかし所有していたと聞いたから。
乗せてもらったことはないが、外観からの印象は思いっきり無駄と省いた合理主義が見て取れる。
こういった主義がにじみ出るような自動車は最近には見ることができない。
続いてジャガーEタイプ。
当時でも自動車ショーや雑誌で見ることしかできない存在だったが、写真などで見た記憶では、イギリスの緑豊かな片田舎の道を優雅に行く姿は忘れることができない。
素晴らしいデザインだ。
アメ車のコーナーもあった。
これでもかってオバーデコレーションが目につく。当時のアメリカファミリードラマでもこう言った自動車が出てくるシーンがあった。日本のコンパクトファミリーカーとは同種の製品とは思えないほど異質なジャンルを形成していたように感じる。
パワーと富の象徴を形作るとこうなるんだろうか。
ガソリンの給油機もあった。
給油の単位がガロン(米1ガロン=約3.8リットル)これも富の象徴かも。
あのアメ車の大容量のガソリンタンクに吸い込まれるように大量のガソリンが消費されていったのだろうか。
ところでこの給油機に「TOKHEIM」のロゴを見つけ、記憶が蘇った。
仕事で来日した米国人とともにある製品の検討をしたことがあった。
その後進展することにはならなかったが、貴重な経験ができた。
日本の名車。マツダコスモスポーツやトヨタ2000GTにも再会できて本当に良かったよ。
近くにあるフジテレビに無料循環バスに乗ってよってみた。
自動車のフロントみたいなキャラクターが出迎えてくれた。