- カメラ
両親が近所の写真屋さんから子ども用の二眼レフカメラを買ってくれた。
当時はカメラといえば写真屋さんから買ったモンだ。
ちょうどこのころ、現在の富士フイルム社からフジペットという子ども向けカメラが発売された。
レンズの左右にレバーが付いていて、それぞれ１，２と順番に押して撮影するものだった。
おいらはその斬新なスタイルとテレビコマーシャルに惚れ込んでこのカメラが欲しかったが、両親には言えなかった。
最近になって、このフジペットを持っていた友人がいたのはびっくりした。
当時のカメラって、フォーカスはそれほどシビアではないという判断でＯＫだったと思うが、露出はどうしていたのだろうか。
小学生にとってそんな設定要素が存在することすら知らなかった。
社会人になってから、友人と一緒にNikon社の「ニコマート」を購入した。初の一眼レフだ。
何をテーマに撮影するかなど考えることもなく、一眼レフを持つことが目的だった。
嬉しかったな。小学生の自分がフジペットを買ってもらったに等しかったかも。
そして最高の被写体が見つかった。消えゆく運命を抱えた「蒸機機関車」だ。
このころになって、Nikon F を友人のお下がりで手に入れた。このカメラは露出計を内蔵していない非常にシンプルで、これが故に故障も少ない。
あちこち行くのに持ち歩いたっけ。
刷り金なんて使って同社のこのカメラへの力の入れようが伝わってくる
取説のデザインも時代を感じさせるね
でも露出ばかりは感ではうまくいかない、だから「セコニック スタジオ デラックス」という露出計を買った。
これはシャッター速度と絞りの組み合わせが一覧でき、その中から最適な組み合わせをカメラにセットするものなので、シャッターと絞りの関係が素人のおいらにも良く理解できるようになった。
その後、やはりお下がりでNikon F2も手に入れた。
F2の次は、CONTAX RTSだった。
RTS = Real Time shutter Real Time System（誤りを訂正します）1.リアルタイムLEDシャッター秒時表示 2.リアルタイム電磁レリーズ 3.リアルタイム高速1/2000秒シャッター速度 4.リアルタイム遠隔操作 5.リアルタイムモータードライブシステム 6.リアルタイムＴ＊（Ｔスター）カールツァイスレンズ。
高速の露出測定と電子レリーズのシャッターボタンを初めて採用した。さらにレンズは世界的にその性能や描写力が支持されているカールツァイスレンズをマウントできるものだった。
そしてカメラのデザインを担当したのが「ポルシェデザイン社」でいろいろ話題をばらまいたカメラの一つだった。
このカメラから、TTL露出機構を持った。こんな便利なカメラに出会えたことが嬉しかった。
ずいぶん使い込んだが、故障も多かった。耐久性の問題か。
８mmフィルムシネカメラもいくつか買ったが、このカメラはレンズを通した映像を露光とファインダー用の分光するためのプリズムを使用しない。一眼レフカメラのような機構を持った高級カメラだった。
仕事では資料を作成するにあたって画像は欠かせないために、最初はポラロイド「SX-70」を購入した。このカメラは折りたたむと弁当箱のような平たい直方体になり、引き出すとカメラに変身するという画期的なカメラだった。
この使途に対してもデジカメの出現によってこれに置き換わった。
個人用でもデジカメはあれこれ使ってきたが、手軽にだれでも写せるが、写っているだけの写真には不満が募った。
カメラ操作の自動化と想定した画が撮れることはイコールではない。そのときのマニュアル設定でもなかなか思うに任せない。
これが写真の面白さってことなのだろう。