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景気の気(1) [経済考]





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  景気の善し悪しはまさに「気」に大きく依存していると聞くが、果たしてそれだけだろうか。

かつては景気に名前が付いていた。

高度経済成長期にはどんな名前だったか記憶にないが、この時期は世界ブランドとしての「JAPANブランド」が形成されていた。

当時の「JAPANブランド」を私なりに要約すると「安い・高機能・高品質」だった。



安いは当時の国民所得から、またはドル・円の政策レートなどで輸出には、この国は非常に有利な立場にあったようだ。


高機能・高品質は日本人の国民性にマッチした分かりやすいテーマであった。

輸出産業を中心とした企業が急成長し、国民所得が毎年2桁の急激な上昇を遂げた。マーケットはメーカー主導で次々生み出され、商品は生産が追いつかないほど売れた。


日本国内需要もこれに伴いブーム商品<車、家電、オーディオ、オートバイ、など、つまりは世界的信頼に裏打ちされた「JAPANブランド」がベースとなっている好景気だ。


自動車を例にとると、就職して働く意義は自動車購入というのが大きな目標だった人も少なくないだろう。

自動車は自由とパワーの象徴だった。

いまではボンネットを開けてエンジンを見て感嘆の声を発する人は希だが、当時はエンジンを見ない人は希だった。

エンジンはシンプルで見た目にも理解しやすい存在で「パワーと自由」を感じるものだった。

 

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さらに、東京オリンピック(1964年)の誘致の確定と共に、農道を拡張したような生活道路が都市計画に裏付けられたような道路網に整備され、自動車へのメリットが拡大した。


いま自動車は若者からあこがれの存在の座を明け渡したようで、魅力のない対象になったようだ。

自動車を大衆化して大量に販売しようとした販売戦略が、自動車の「潜在的魅力」を損じてきたことが一因にあると考える。


急ぐがあまり何かを置き忘れてきたんだろうか。

 





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タグ:経済考
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